昨年の新年:2011年の1月にミチョアカン州とケレタロ州を旅したときのネタを。
メキシコでは新年の"めでたさ"や"静けさ"みたいな空気感はとても薄く、1月1日から世の中が平然と回っていたという印象でした。なんか不発な気分…と思いながら一週間ほど旅にでも出るかと思い立ち、年明けてからザっと調べてドっと出掛けたのであります。
いつも織物産地を巡る目的を踏まえてだいたいの地域を選ぶのですが、プラス周辺の気になる美術館・博物館・建築・自然などを徹底的にイメージ検索しましたところ、引っ掛かったひとつがこのミチョアカン州のサモラ (Zamora de Hidalgo, Michoacán) にある Santuario Guadalupano:グアダルーペ・サンクチュアリです。
Zamoraの街自体は他に見る所・ものが特にないちっちゃな街なのですが、とにかくこのデっかくそびえ立つ感じが気になったのです。
それは、ネットでのイメージ検索の通り!かなり迫力ある荘厳な建築物でした。
それもそのはず、メキシコにある宗教建築の中で最も高い塔(107.5m)をもっているそうです。
1898年から建築が始まり、除幕式は2008年とあるので、建築までに110年を費やしているということでしょうか…。ファサードのゴシック様式の素晴らしさもさることながら、屋内も建築者たちのサンクチュアリにかける意気込みと愛を感じる素晴らしい空間でした。
私はクリスチャンでもなんでもありませんが…住民の皆さんにとっては、こんな建築物が自分の街にあるのってすごく誇りなんじゃないかしらと考えてしまった。
屋内はとてつもなく広く、天井も高いです。入った瞬間から撮影スイッチが押された私はシャッター切りまくり。特に壁面や床の素材感がすごくいい。モルタル、石、レンガ使いが巧みで、そこに置かれた木の椅子や祭壇も映えますね。
と、内部での興奮さめやらぬまま外へ出てみると…
「PROHIBIDO Tirrar Arroz : 米をなげるべからず」の小さなパネルが入口横にこっそり設置されていた。米とはなぜに?と理解できずも何だかおかしかったので撮影。どうやら結婚式でのライスシャワー禁止ってことらしい。ばらまいた米に鳩など鳥が群らがるのや糞などの問題でしょう。
そして、ミチョアカン州を出た後に向かった先は、メキシコ人たちが"パワースポット"とうたう場所、ケレタロ州・ベルナル (Bernal, Queretaro)にあるLa Peña de Bernal : ベルナルの大岩へ。
パワーを授かれたかは不明ですが、45分くらいかけて登った岩の麓あたり(写真の岩部分でロッククライミングする人もいるらしい)から見る景色は最高だったな。
下岩して入口付近まで戻ると、道に屋台の枠だけが何台もシュールに並んでいました。新年早々だったからか、観光客が来ない閑散期だからか…
店として機能している場合には決して気に留めないその造りの簡素さに心が魅かれたのであります。
昨年の話ですが…
2011年の1月は、有り難いグアダルーペの神殿にも参ったし、有り難い巨大な一枚岩にも登ったしで、よくよく考えてみたら幸先良い新年の始まりだった気がします。
2012年も、この時の画像見返してたらパワー授かり、意欲がみなぎってきた気がする。