オオトモマキからの “超個人的” 情報発信トポス

布は傍らで語る〜

脳の襞を増やすべく、この度ボケ防止的に新たにスタートです。旧「布は傍らで語る」ブログ(2009.10~2010.05)もやってました。
昨今は日本←↓↑→メキシコ行ったり来たり。
超私的な好みでアンテナにひっかっかったメキシコや日本の物事柄を綴っていければと目論んでます。

*ここに紹介されている情報(展覧会やイベント情報、はたまた所在地など)は、月日とともに、知らぬ間に、中止や変更があるかもしれません。
ですので、お出掛けの際には今いち度ご自身で情報確認されることをおすすめしまっす!

2010年11月8日月曜日

死者の日、再会の旅2010 in チアパス州 Día de Muertos en Ciapas



あー、寒い。ここ数日のメキシコ・シティは天気が良いにも関わらず、すっかり真冬(メキシコレベルで)のような気温の低さに身体が震えます。暖房器具を基本的に使用しないこちらでは、日中の日向はまるで天国のよう〜。にしても、屋内は日中も寒いっす…冷え性な私はキーボード打つ指もカチカチに凍えてます。

と、こんな突然の寒波 (?) に入る前の先週、11月1・2日は、死者の日でした。
いわゆるお盆みたいな日で、亡くなった先祖や家族たちがこの世に戻ってくる日。そこで、墓場に親戚一同赴き彼らをお迎えしてつかの間の再会を果たす。というほぼ日本の「お盆」と同じ習慣がメキシコにもあるのです。
特に先住民の人々が多く暮らす地域では、その伝統行事がいまでも色濃く残っています。

そんな日に…5ヶ月前にチアパスを放浪していた時に出会い、よくしてもらった人たちに再び会いに行ってきました。



冒頭の女の子の衣装でお分かりの方も居ると思いますが、いち家族はサン・フアン・チャムラ:Chamula に暮らすツォツィル族:Tzotzilの家族です。もちろん事前に連絡する手段などないので、突撃で再訪した訳ですが無事に再会を果たせ、つかの間のあたたかな時間を過ごしたのであります。しかも、こちらのママに会ってそうそう、『ラジオで日本で大洪水があって死者が出たってニュースが流れてたよー。あなたの事考えてさー、死んでしまったかなーって思ってたよー。』と言われ…死者の日にふさわしい?訪問者となったのです。

親戚との行事ということもあるので、彼らの墓参り同行はずうずうしいなと判断。なので、翌日ひとりでお墓の様子を見てきました。この村では日中に親戚とともに食べ物(タマレスなど)や飲み物(炭酸飲料か酒)を持参し、墓の周囲に花やロウソクなどお供えし、座り込んで祈り、話しかけ、歌い、そして食事するというのが一般的なようです。人にもよると思いますが、墓場でおよそ1時間くらいそうして過ごすことがこの死者の日のメインのようです。上の画像 (よそから拝借)で、通常の墓場と死者の日時の墓場を比較してみました。私が見たときの墓場は、右画像の様子よりもマリーゴールドの花が大量に飾られていてもっと華やかでした。

今回も “ヨネスケ、突撃!隣の晩ご飯” 的なかんじ…で突撃訪問にもかかわらず、手作りタマレス(トウモロコシの粉からつくった蒸しパン的:もっとハード:なもの。中身は豆)やアトーレ(トウモロコシ原料の発酵飲料)もすかさずご馳走になる。サン・アンドレス・ララインサール:Larraínzar の家族のときも、再会の余韻ほどなくしていきなり茹でたチャヨーテ (芋系の野菜)を渡されたし、続いて出された牛干し肉が添えられた野菜スープ!がめちゃくちゃに旨かったのです。そこでも手作りタマレスとアトーレをいただき、家庭の味三昧。昔から人の家のご飯って旨く感じるって思ってたけど、やっぱりメキシコでもそう感じるのです。


チャムラ家族もララインサール家族も子供らがちびっ子なのもたのしい。
チャムラの男の子らと、山裾の草原でサッカーしたり、柔道ごっこしたり、かけっこしたり。そんでもってビー玉遊び!メンコ遊び級です。適当に並べた数個のビー玉に、一差し指ではじいたビー玉を当てていくというやつ。土門拳の写真で見るような戦後の子供らの遊びではないかっ!と変な興奮を覚えつつ、仲間に入ってみるとその単純なおもしろさに驚きです。大人げなく1人勝ちしてしまった…。ちびっこ達がなついてくれたのをいいことに、自分の年齢を忘れ本気で遊んだもんだからもちろん翌日は筋肉痛そして腰痛です。しかし、たのしかったな〜。
と、短時間でしたが再び私を迎えいれてくれ充実したときを過ごさせてもらったことに本当に感謝なのです。
行って来たばかりにも関わらず、もう次はいつ行けるかと考えてしまう…

この両村に行くときにはサン・クリストバル:San Cristobal de las Casas を起点に動いています。
この街、観光地としても有名ですが、いろんな意味で濃い街だなと思います。この街の色んな側面の中で、ここで私が記述する側面としてはアート系かと勝手に思うところなので…

Taller Leñateros

サンクリにある紙の工房です。
単純にここのポストカードの版画やシルクのデザインが好きっていうだけなんですけど。
工房へはまだ訪ねていないですが、ショッピングだけなら中心地に直営のショップがあるのと、他いくつかの土産物屋にも置いてあるみたいです。2011年度のカレンダーがかっこ良かったのですが…ちょい高めな値段に渋ってしまい購入せず、今回は日本への手紙用にポストカード数枚購入のみ。

あと、いつになったらサンクリにマヤ・テキスタイル美術館:El Museo del Textil Mayaが完成するのかな〜って気になる。物はあるけど、金がない…みたいな状態?なのか2000年にプロジェクトが発足してからいまだカタチ現れず、動きがないようです。メキシコの中でもチアパス州は染織品の宝庫中の宝庫。大量の貴重な染織品がINAHプロジェクトで管理整理されて公開されるようになるなんて、そりゃ期待してしまうじゃないか。
何年後になることやら、気長に待ちたいと思います。